ナイフとフォークで作るブログ

小説とアニメ、ときどき将棋とスポーツと何か。


映画

『劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE- 過去編』感想 〜栗山未来の美しさと「嬉しいな」という言葉〜

今週末に『劇場版 境界の彼方 -I'LL BE HERE- 未来編』が公開される。とても楽しみだ。 半月ほど前に『過去編』を見た。『過去編』は以前放送されたTVシリーズの再編集版なのだけれど、予想したよりずっと面白かった。作品の焦点を神原秋人と栗山未来の関係…

映画『アメリカン・スナイパー』感想

アメリカという国は、マッチョなヒーローが本当に好きな国なのだなあと、改めて思った。主人公クリス・カイルはその典型だったのだろう。彼はもともとカウボーイをしていて、そこからSEALsに志願したという物語になっていたが、カウボーイはやはりアメリカの…

『たまこラブストーリー』感想②  〜 演出、特にファンタジーのこと 〜

名作だと思う。 『たまこラブストーリー』は、名作だと思う。 青春アニメ映画としては、『耳をすませば』(1995年)以来の出色の出来だ。 ゼロ年代以降、質の高いアンメーション作品を作り続けてきた京都アニメーション(以下、京アニ)にとり、一つの到達点…

『たまこラブストーリー』感想 ①  〜 二人だけのものではない、恋物語 〜

『たまこラブストーリー』への期待 『たまこラブストーリー』というタイトルを聞いたとき、嬉しく感じた。 北白川たまこというキャラクターを、もっと知りたいと思っていたからだ。朗らかで靭やかでいて、しかし自らの心情をなかなか口に出せないでいる彼女…

『たまこラブストーリー』を見る前に  〜 たまこは如何にむけるのか 〜

母性と女性 『たまこまーけっと』の北白川たまこの人となりを考えるに当たり、母の不在を無視することはできない。 たまこが家業や家事をしっかり手伝えるのは、彼女が母を喪失するまでの間に、母から学び取った母性ゆえだろう。 それに対し、もち蔵(さらに…

『アナと雪の女王』の感想 〜 それは現代アメリカの、新たな民話 〜

求められる人物像と、自己 『アナと雪の女王』を観た。一つ思ったことは、高畑勲『かぐや姫の物語』と、部分的にモチーフが重なっているということだ。大まかに言うと、ある登場人物に関する、他人(大衆)から求められる人物像と、自己との齟齬の問題である…