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ナイフとフォークで作るブログ

小説とアニメ、ときどき将棋とスポーツと何か。


マイナス状況の日常漫画②:安田剛助『KILLER☆KILLER GIRLS』

 昨日の『少女終末旅行』についてのエントリーに引き続き、今回もマイナス状況を舞台とした日常漫画を一作品、オススメします。一応「マイナス状況」について説明すると、それは悲惨だったり、不幸だったりする、決して平穏とはいえない状況全般を指します。そして、そういった状況にも関わらずにほのぼのとした日常を描く漫画が、マイナス状況日常漫画です。


 今回のオススメ作品は安田剛助『KILLER☆KILLER GIRLS』です。この漫画は現在「となりのヤングジャンプ」で連載されています。有名所だとONE原作/村田雄介作画『ワンパンマン』を連載している集英社のWeb漫画サイトです。

http://tonarinoyj.jp/manga/killerkiller_girls/

 この『KILLER☆KILLER GIRLS』は、ジャパニーズMANGAに登場する女子高生のようなかわいいゆるふわ日常を過ごしたかったのに、ひょんなことから死刑囚になっちゃったスケイプ・ゴトウが、刑務所を舞台に囚人友達を巻き込みながら、なんとか憧れのゆるふわな日常生活を送ろうとする物語です。


 まさにマイナス状況といえる刑務所にあっても諦めずに、かわいいゆるふわ日常を得ようとするスケイプの奮闘は、空回りしているようでいながら、適度に周囲に受け入れられていて、そのあたりのさじ加減が優れた作品だと思います。もちろん刑務所という場所柄、どうしようもない理不尽が影を落とすこともありますが、概ねスケイプたちはゆるふわ日常を楽しんでいるように見えます。


 またこの作品はスケイプに度々、かわいいゆるふわ日常漫画とはこうあるべきだということを主張させることで、日常漫画をメタ的に捉える表現がなされています。この頃の日常漫画作品には、これと同じような日常漫画についてのメタ的な表現がちらほら見られます。例えば阿部共実の『ブラックギャラクシー6』などがそうでしょう。
 このような表現がなされるということは、日常漫画がそういったメタ視点に耐え得るほどの雛形を獲得したということであり、それはこの種の漫画の成熟を物語っています。


 最後に二点。上のイラストを見ても分かるような、少し色っぽくてかわいらしいキャラクターたちは『KILLER☆KILLER GIRLS』という漫画の魅力の一つです。また、ここではスケイプ・ゴトウ以外のキャラクター名を意図して書きませんでしたが、彼女たちのちょっとひねられていてポップな名前も気に入っています。


 現在(2015/2/27)ならまだ全五話、おまけを合わせると全九話が無料公開されています。ぜひ読んでみてください。今回は『KILLER☆KILLER GIRLS』をオススメしました。