サッカー女子W杯 決勝 日本vsアメリカ 観戦記
朝からテレビに釘付けでした。結果は2対5での敗戦と残念無念。けれど思うのですが2対5というスコアの試合で、これほどエキサイティングな試合は、今日までのサッカーの歴史の内にも無いのではないでしょうか。もちろん日本人なので、贔屓目に見ているからかもしれませんが。
しかし兎に角も、勝つことがどれほど困難になっても、絶対に諦めない挫けない「なでしこ」の姿はとても美しいものでした。
0対4となった時点で、流石に負けるなと思いました。正直、テレビを消そうとも思いました。ただ、それは彼女たちに対しあまりに失礼だと思い直し、試合を見守り続けました。そして気がついたのは、ピッチにいる、そしてベンチにいるメンバーの誰もが諦めていないことでした。これは驚きでした。
「諦めない」とか、「下を向かない」とか、スポーツを見ていると割りと耳にする言葉です。しかし限りなく勝利から遠い状況で、実際に「諦めない」でいられるプレイヤーは多くありません。むしろ稀です。
その稀なプレイヤーが何人かいるのではなく、全員がそうだったのです。これは本当に驚きでした。
彼女たちの諦めない気持ちは、きっと観戦していた多くの人に伝わったと思います。後半、日本に2点目が入った時には、多くの人が勝てると感じたと思います。アメリカに5点目を奪われたときにも、万事休すとは言いたくないんじゃという想いが、多くの人の胸にあったと思います。
前半の内に二人の選手交代、最後にはDFの数を減らし、攻撃陣を増やす3バック。監督の思い切った采配から、勝つんだと、気持ちを後押しされたのは決して選手だけではなかったはずです。
試合後に3バックを担った熊谷、阪口、宇津木が話し合っている光景が印象的でした。彼女たちの道のりは今日の試合で終わった訳ではありません。これからも続く「なでしこ」の戦いを、これからも見守りたいと強く思います。
今日の試合は90分で終わってしまいました。けれど、もっと見たいんだと心底思った宮間あやの、あの綺麗なクロスはもう上がらないのでしょうか。決してそんなことはありません。
宮間あやが「女子サッカーをブームではなく、文化にしたい」と語っていたそうです。それならば、今日の試合に心動かされた一人として、文化を支える一人となりたいです。
今週末から「なでしこリーグ」が再開します。地理的な事情で簡単には行けませんが、彼女たちの戦いをしっかりフォローするつもりです。そしていつかは、宮間あやのクロスを生で見てやるんだという気持ちです。
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