ナイフとフォークで作るブログ

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今夜『SHIROBAKO』最終回

 とうとうこの日がやって来てしまいました。最終回を目の前にして、これくらい心躍る作品は久しぶりです。楽しみな気持ちもあり、同時に寂しい気持ちもあります。
 『SHIROBAKO』の魅力の一つは、前に進もうとする意志の強さです。宮森あおいはじめ皆が、愚痴を言ったりしながらも、よりよい仕事をしようとする姿が心地よいのです。実際、このアニメを見て奮い立たされた人は多いのではないでしょうか。


 メインキャラクター5人はそれぞれが、アニメに関わる仕事に向き合っているのですが、その向き合い方が5人ともに異なっていて印象的でした。
 制作進行の宮森あおいは納期と人手不足に追い立てられ、とにかく前にある業務を片付けながら自分がどんな仕事をしたいかを見つけていきます。
 アニメーターの安原絵麻は、先輩の杉江さんや小笠原さん、井口さん、後輩の久乃木さん、そして自分自身との対話を通じて、仕事への意志や心構えを固めていきます。
 声優を目指す坂木しずかは会社のような組織に属していません。自らの仕事を自ら獲得しなければならない孤独な戦いに、挫けず向かっていく彼女を応援していた人は少なくないはずです。
 3Dクリエイターの藤堂美沙は自分のやりたい仕事をし、成長するために思い切って働く会社を変えます。自らの気持ちに従った決断が鮮やかでした。
 脚本家志望の今井みどりは、自分の夢に少しずつでも近づいている実感を、心から楽しんでいるようです。物語を書ける人間になるのだという希望が全身から溢れていました。
 

 5人のキャラクターが別々の仕事を担うだけでなく、それぞれに異なった仕方で仕事へアプローチしていました。けれど5人でアニメを作るのだという彼女達の意志は共通しています。そして確かに彼女達は前に進んでいます。
 いつか5人の作ったアニメが世に出ることを、作品を見た人々が信じられる。『SHIROBAKO』はそんなアニメでした。
http://shirobako-anime.com

ちなみに一番好きなキャラクターは絵麻です!

SHIROBAKO イントロダクション (JUMP j BOOKS)

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