ナイフとフォークで作るブログ

小説とアニメ、ときどき将棋とスポーツと何か。


2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『たまこラブストーリー』を見る前に  〜 たまこは如何にむけるのか 〜

母性と女性 『たまこまーけっと』の北白川たまこの人となりを考えるに当たり、母の不在を無視することはできない。 たまこが家業や家事をしっかり手伝えるのは、彼女が母を喪失するまでの間に、母から学び取った母性ゆえだろう。 それに対し、もち蔵(さらに…

『輪る荒川美穂』

ボケっと『魔法少女大戦』を見ていたら主人公青葉鳴子の声優が、荒川美穂さんだった。(※『魔法少女大戦』は3話ごとに舞台が変わり、荒川さんは1〜3話の主人公です) 荒川さんといえば、『輪るピングドラム』の高倉陽毬役が代表キャラだと言って、否定す…

「個人の公共に対する役割」と、それを望むことについて

個人と公共と役割 個人の公共に対する役割について、考えています。きっかけは、ここ一週間あまりの間にインターネット上で読んだ三つの文章です。 公共に対する「役割」という語を使いましたが、これははじめ「義務」を当てて考えていました。けれど「義務…

豊川孝弘七段のこと。  〜 『マツコ&有吉の怒り新党』を見てから 〜

4月16日放送の『マツコ&有吉の怒り新党』で、豊川孝弘七段が紹介されていた。 正直、豊川七段の良さが、よくて半分くらいしか出ていないなと思った。将棋ファン向けの放送ではないので、マニアックというか将棋用語に関するダジャレは採用しづらいという…

『一週間フレンズ。』1話を見た感想。  〜 ささやかな希望を、想像してみた 〜

『一週間フレンズ。』を1話だけ見た。 一週間毎に記憶を失っていくヒロインと、彼女を慕う少年の物語だ。 記憶をめぐる物語 物語が進んでも、記憶(思い出が)積み上げられないとなると、終わるときにも状況は変わらない訳で、それではあまりにも救いがない…

有川浩『図書館戦争』を読んだ感想。  〜 それは自然に、荒唐無稽な物語 〜

突っ込まないが吉 『図書館戦争』を読んでいて、(恐らく)法治国家である作品舞台の日本で、同一の法体系下にありながら、武力行使が為されているのは可笑しいだろ、と突っ込みを入れたら負けだなと思った。 これは『ハリーポッター』と同じで、学校行事で…

『アナと雪の女王』の感想 〜 それは現代アメリカの、新たな民話 〜

求められる人物像と、自己 『アナと雪の女王』を観た。一つ思ったことは、高畑勲『かぐや姫の物語』と、部分的にモチーフが重なっているということだ。大まかに言うと、ある登場人物に関する、他人(大衆)から求められる人物像と、自己との齟齬の問題である…